レクサスブランドの中級セダンに再編の動きが出ています。
海外専用モデルとして販売されているミドルクラスセダン「ES」が、
モデルチェンジを機に、日本でも発売される予想となっています。
「ES現行型」
その根拠となっているのは、トヨタ自動車から、
2017年に日本国内で「ES300h」という名称が商標出願されていることが判明し、
レクサス「ES300h」を国内でも投入する計画があるのではないかと
見られるようになりました。
目次
レクサス「ES」 とはどんな車?
レクサスが海外専用モデルとして発売している、
FF駆動の高級ミドルサイズセダンとなります。
レクサスとしては「ES」として販売され、日本国内では、
トヨタブランドとして、カムリプロミネントや、
ウィンダムという名称で販売されていました。
ミニバンブームで国内セダンの需要低迷とともに販売台数が落ち込み、
2006年のモデルチェンジでウインダムとカムリが統合されたのを機に、
枝分かれし、レクサスブランドの海外専用モデルとして販売されるようになりました。
レクサスのFF上級ミディアムセダンとして現在も販売され、
北米を中心に一定の人気を保っています。
2.0L直列4気筒~3.5LV型6気筒のガソリンエンジンと、2.5Lエンジン+ハイブ
リットシステムTHS-IIがラインナップされています。
次期モデルの仕様はどうなるの?
トヨタグローバル思想[TNGA]に基づき、FF専用新開発プラットフォーム
「GA-Kプラットフォーム」を採用します。
初搭載されたのはトヨタブランドで2017年に登場する
新型「カムリ」で、今後ミディアムクラスのFFベースとなる、
モデルは、ほゞ、このプラットフォームを
使用して開発されることになります。
エンジンなども共通化
基本的には次期型カムリをベースに開発されており、日本導入モデルのエンジンは
このカムリと共通のものが搭載される見込みとなっています。
TNGAに基づいて新開発されたエンジンはダイナミックフォースエンジンと命名され、
FF、FR両レイアウトにも対応でき、更にハイブリットシステムとも
組み合わせることもできます。
このエンジンの特徴としては、世界初の高速燃焼技術の採用などにより、
最大熱効率が世界トップレベルの40%、
ハイブリット用エンジンでは、41%を実現しており、
緻密な制御を行うなどで出力損失を最小限に抑え、
高レスポンス高出力でありながら、環境負荷の低減にも寄与する
次世代、万能型エンジンとなっています。
今後、トヨタ、レクサス車には、9機種、17バリエーションのエンジンが
新規投入されると言われていますが、
国内仕様のESに搭載予定のダイナミックフォースエンジンは・・・・
・ガソリン車用
直列4気筒 2.5L直噴エンジン D-4S
最高出力:205ps/6600rpm
最大トルク:250Nm/4800rpm
・ハイブリッド車用
直列4気筒 2.5L直噴エンジン D-4S
最高出力:176ps/5700rpm
最大トルク:220Nm/3600-5200rpm
となっています。
また、未確定ながら、時期カムリやNX300tに搭載される、
2.0Lダウンサイジングターボエンジン
「8AR-FTS」がESの「Fスポーツ」として
バリエーションに加えられる可能性もあります。
・2.0L直列4気筒ターボ「8AR-FTS」
最高出力:238ps/5600rpm
最大トルク:35.7kgm/4000rpm
JC08モード燃費:18km/L
ガソリンモデルに搭載されるミッションは、8速ATが採用され、
変速ショックが少ない、滑らかな変速フィールが体感できます。
ハイブリットシステムも新開発
ハイブリットシステムも2.5Lダイナミックフォースエンジン用に新開発され、
動力性能と低燃費を高次元で両立させることに成功しています。
これによってJC08燃費は20%向上、40~70㎞/h加速タイムは10%短縮
しています。
安全装備は勿論Lexus Safety System +を標準装備
レクサスが2017年から全車、安全支援システム「Lexus Safety System +」の標準装備化を進めると発表しており、次期ESにも搭載されます。
トヨタブランドで言えばトヨタセーフティーセンスPに相当するもので、
・プリクラッシュセーフティシステム
・レーンキーピングアシスト
・アダプティブハイビームシステム
・全車速対応レーダークルーズコントロール
などがパッケージングされ、安全運転を高次元でサポートしてくれます。
日本発売次期は?
2018年のデトロイトショーで披露され、その後日本導入となる見込みですが、
発売時期はまだ判明していません。
価格は600~700万円前後となると予想されています。
まとめ
ESシリーズ日本導入の背景には、世界的なSUVブームの代わりに、その影響をまともに受け、販売不振となっている、セダン系再編の動きが見て取れます。
2017年末に発売が予定されているフラッグシップサルーン、
「LS」は3.0L、3.5LV6ツインターボが搭載され
ダウンサイジング化、ハイブリットモデルもFR、4WDと2バリエーションとなり、
ロングホイールベース仕様も設定、更には高性能モデルの「F」もラインナップされると予想
されており幅広いグレード展開となります。
そのすぐ下には3.5Lハイブリットから5.0LV8エンジン搭載のハイスペック仕様「F」まで
これもまた幅広いグレード展開となっている「GS」があります。
そして、現在は海外専用モデルとしながらも、FFベースの現行「ES」、
その更に下位に「IS」もラインナップされ、ハイブリット専用モデルの「HS」もありで
セダンが混在しています。
このラインナップを見直し、棲み分けを明確化するために
中核セダン「GS」とハイブリットセダンの「HS」を廃止、
新たに「ES」をセダンの中核として 投入することで、
両車の穴を埋める狙いがあるとされています。
しかし世界的に見ても高級サルーンの代名詞はいまだにFRベースが主流で、
レクサスのベンチマークであり、最大のライバルとして君臨しているヨーロッパの2強、
「メルセデスE」、「BMW5」シリーズの中核FRサルーンと、
FFベースの「ES」が対等に渡り合えるかは甚だ疑問に思うばかりであります。
自動運転化技術などの先進装備でも、一歩も二歩も先を行かれてしまっており、
そういった意味でも、次期「ES」がレクサスブランドの
中核セダンを担う事は大変厳しい展開になると予想されます。
新しい情報が入りましたら追記します。